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2019年6月23日日曜日

ダイポールアンテナの自作

アマチュア無線をふたたびはじめるにあたって,どのバンドにどんなアンテナで出るかということが問題になりました。

問題というよりは,悩みどころという感じでしょうか。
長い休みにどこに旅行しようか,という迷いに似ています。

無銭家を標榜する我が家ではタワーが建設できないことが前提なので,細いマストに上げることができるグラウンドプレーンか,場所さえあればなんとかなるワイヤーアンテナが主な選択肢となるわけです。

今回はせっかくなので,可能な限り低い周波数帯にオンエアしてみたいと思い準備をしました。
アンテナが大きく(長く)なる1.9MHz帯,3,5MHz帯は敷地内に展開するのは難しいという理由で選択肢から除外して,まずは展開長が最も長くなる7MHzのダイポールを張ってみることにしました。

バランは50#43のトロイダルコア 0.5mmUEWをツイストペアにして5回巻いたフロートバランとし,塩ビの40mm排水管キャップに収納してケーシングしました。

エレメント部は2スケアの電灯コードを二つに割いて使用しました。
コードは20メートルの切り売りを買ってきましたが,7MHz帯の中心周波数となる7.150MHzの波長を計算すると,短縮率を掛けてもちょっと短かったですね。
両端にエレメント長の調整用に1.0mmφのウレタン銅線を巻きつけているので,そこで数十センチ長さを稼ぐとします。

碍子には農業用ビニルハウスの部材として売られているパッカー(ビニールおさえ,22mm用)のバネを取り外したものにの穴を2個開けて使用しました。
これはポリエチレンでできており,130円ほどでどこでも手に入り都合が良いです。
バランにはこれをタッピングビスで取り付けています。



給電部は二階のベランダに取り付けたBSアンテナのベースから屋根上に伸ばした3.6mのコンジットパイプの頂点に位置しています。
地上高はせいぜい7メートルくらいでしょうか。

一方の末端部はというと,これも3.6mのパイプを敷地の西側にある既設の塀の支柱と,敷地の南東端にあるブドウがからんだパーゴラにくくりつけたもの。いちおう本州側に向いている形になりました。
ワイヤーアンテナを張ると必然的に逆Vとなります。

塀の方はピンと張ることができましたが,パーゴラの方は距離が足りずだらりと垂れ下がりみっともない。
中間にもう一本柱を立てて屈曲させることにしました。


まだ送信はできませんのでSWRは後日測ることにして,当分これでワッチしてみます。

FT8を受信してみた

アマチュア無線再開にあたってCQ誌を買って読んでみたのだけれど,昔とはすっかり事情が変わっていて興味深かったです。

ページ数が少なくなったのはまあ,ご時世でしょうか。
ふた昔前は広告ページが厚みの半分を占めていて,バックナンバーを保存するためにアイロンで背表紙を熱していらないページを外していたものです。

さて,その今の雑誌で気になっていたのが,デジタルモードでの運用です。
かつては私も430MHz帯でのパケット通信でローカル同士のチャットやRBBSの利用などを楽しんでいました。

短波ラジオから時折聞こえるRTTYSSTVなど音声以外での無線通信には興味がありましたが,なんでもパソコンでやらせてしまう今から比べると大げさなハードウェアでの付加装置が必要なのと,当時オンエアしていた6mバンドではこれらのアクティビティが不活発だったこともあって,そのままになっていました。

購入したFT−991Aではこれらのデジタルモードの運用に特別な装置が不要で,パソコンとUSBポート同士を接続してソフトウェアを起動するだけの手軽さだというのです。

さっそく愛用のMacWSJTXをインストールし,CQ七月号付録のJT8運用マニュアル入門編を参考にリグと接続,設定を済ませます。

7メガ帯でチューニングを合わせてやると,音は聞こえてくるけれども復号されません。
設定を開いてみると,どうやらUSBの通信が働いていない模様。
ポート設定を /dev/tty.SLAB_USBtoUART にしてやったらCATが働くようになり,15秒ごとに聞こえてくる信号を復号し始めました。

新しいことを試すときはなにごともすこしずつ課題をクリアしていくのですが,いつもこの瞬間が楽しくてやめられません。

DX同士の交信も見えます。ノイズレベル以下の信号も復調できるというのがFT8モードの売り文句ですが,これはすごいとしかいいようがありません。


こちらからの信号がうまく届くかどうかはわかりませんが,局免がとどいたあとが楽しみです。